ウェルカム・ドールハウス(トッド・ソロンズ監督) |
映画の感想などを書くのはどの程度許されるのだろうか? ヤハリ、ネタバレに関しては、ちゃんとしないとダメなんだろうか?>めさめさネタバレしますので、 最近、この前、「終わらない物語 アビバの場合」を見てから、トッド・ソロンズ監督に興味を持った。 なんつーか、ダメ人間には色々身につまされる話ばかりで、まいった。でも、どれも、
"http://www.sankei.co.jp/mov/review/97/0613welcomedoll/"> 主人公のドーンちゃんは、いじめられっ子の中学生。 上の兄貴は頭が良くて、下の妹は可愛くて愛想が良い。自分は、父からも母からも、 学校でも、みんなに一目置かれたいけど、それほど可愛くもなく、頭が良いわけでもない。でも、 鬱屈した毎日。 変わらない明日が、またやってくる絶望。 早く別の何かに変わりたいのに、学校生活は遅々として進まない。
中盤、ドーンちゃんは二人の男に想いを寄せる。 一人は兄の同級生。兄のバンドのボーカル。歌のうまい、誰とでも寝る男前。 一人は同級生のいじめっ子。「レイプしてやる!」と脅迫されてから、二人っきりになる時間が増え、 しかし、彼女は非常に煮え切らない。側にいる方に気が向くかと思えば、 どっちが好きなのか?実はそんなことはどうでもよかったのだ。 自分で何者かになれるという希望のない彼女には、 セックスすることで、なにか違うものになれるかもしれない。 多分、これが最後の拠り所ってくらい、 しかし、ドーンちゃんの望みは叶えられず、二人の男はそれぞれの事情で町を去ってしまう。 二人の男性が去った後。ドーンちゃんの家族に大事件が起きる。 妹が誘拐されてしまうのだ。(きっかけは、ドーンちゃんの些細な意地悪) 「もし妹が死んでしまえば」 これは、禁断の夢想ではないだろうか? 兄弟姉妹がいれば、一度は考えることだとは思うけども。 妹が死ぬことで、絶望の淵に叩き落とされる家族。それを支える健気な自分。 それらを一通り夢想したあと、彼女は妹を捜しに旅立つ。手がかりは特にない。 妹を見つけてくれば、この事件を自分で解決すれば、みんなが自分を認めてくれる。彼女にあるのは、 結局、妹は近所のロリコンオヤジに監禁されていたのだが、無傷で家に戻ってくる。 これほどの事件が起こっても、また明日が来るのだ。以前と何も変わらない毎日が、
ドーンちゃんの綴りは「dawn」なんだろうか?夜明けという意味の。 希望に満ちあふれた、美しい名前。しかし、自分自身で、価値を見出せない、 また、今日と変わらない明日が来る。 ダメ人間には身につまされる話でした。
他にもダメ人間にはちょっとクル作品 |
by hageota
| 2005-10-12 22:24
| 映画
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